いじめや差別について考える:米空軍士官学校の校長の心に響くことば!

「他人に威厳と敬意をもって接することができないなら出て行け!」

胸にジーンときて生涯忘れられないスピーチです。差別することをやめて多様性の力について考えたい。こんなリーダーが日本にいればとおもわず感じてしまう心からの力強いメッセージです。見えない恐怖と戦う今だからこそぜひ聞いてほしい!

 

米空軍士官学校の校長先生の熱い願いをこめた情熱スピーチ!

2017年に起きた米コロラド州にある空軍士官学校の予備校の学生寮でのできごとです。黒人学生に対しての差別的な侮辱なことばが学生の部屋のドアについている伝言板に書かれました。それを受けて校長のジェイ・シルべリア中将が学校生徒と教職員を集めて、厳しい口調で生徒を正します。彼のしんけんな熱意がピリピリとこちらまで伝わってくる演説動画です。

実際にジェイ・シルべリア中将のこのスピーチはインターネットでも大きな話題となったようです。そして不幸にもこの事件には実はとんでもない結末があります。(この記事の最後部分で説明します。)

(参考資料:以上は、BBC News JAPAN 「他人を尊重できないなら出て行け」空軍士官学校の校長 2017年10月2日 を参考にいたしました。)

 

まずは動画を見てください。日本語字幕版の動画です。

(上記の動画はYoutube「『他人を尊重できないなら出て行け』 米空軍士官学校の校長」から引用いたしました。)

印象強いスピーチの部分:英語オリジナルと和訳

「なんかものすごい情熱ガンガンスピーチだけど『get out!』しか聞き取れなかった。」という人が多いかと思います。

たしかに何度も何度も「get out! (出て行け!)」ってくりかえし言ってますよね。

ではいったい何に対して「get out! 」なのかその部分を抜粋してみました。

 

・・・・ If you can’t treat someone with dignity and respect, then you need to get out.  If you can’t teach someone from another gender, whether that’s a man or a woman, with dignity and respect, then you need to get out.  If you demean someone in any way, then you need to get out.  And if you can’t treat someone from another race or a different color skin with dignity and respect, then you need to get out・・・(生徒にスマホに録画させようとしている部分を省略して)・・・and you need my words, then you keep these words. And you use them and you remember them and you share them and you talk about them. If you can’t treat someone with dignity and respect, then get out.

 

うわぁ〜なんと5回も「get out」と言っていたのですね!

では一文ずつ和訳していきますね。

 

If you can’t treat someone with dignity and respect, then you need to get out.(もし君たちが他の人に威厳と敬意をもって接することができないなら出ていくべきだ。)

treat someone with dignity and respect: 威厳と敬意を持って人と接する
get out: 出ていく
need to〜:〜する必要がある

 

If you can’t teach someone from another gender, whether that’s a man or a woman, with dignity and respect, then you need to get out.(もし君たちが性別の違う誰かと、それが男性であろうが女性であろうが、威厳と敬意をもって接することができないなら出ていくべきだ。)

another gender: 他の(違う)性別
whether that’s a man or a woman: それが男性であろうが女性であろうが

 

If you demean someone in any way, then you need to get out.(どんな形であれ、他人を侮辱するなら出ていくべきだ。)

demean: 品位を落とす 人に恥をかかす 人の面目をつぶす
in any way: 形はどうあれ

 

And if you can’t treat someone from another race or a different color skin with dignity and respect, then you need to get out.(そしてもし君たちが人種が違うあるいは肌の色が違う誰かを威厳と敬意をもって接することができないなら出ていくべきだ。)

 

・・・(生徒にスマホに録画させて心に留めておくようにとという部分を省略して)・・・and you need my words, then you keep these words. And you use them and you remember them and you share them and you talk about them. If you can’t treat someone with dignity and respect, then get out.(そして君たちが私のことばを必要とするなら私のことばを持っていてほしい。私のことばを使って覚えておいて共有して話し合ってほしい。もし君たちが他人を威厳と敬意をもって接することができないなら、それならば出ていけ。)

 

いかがでしたか?

話の内容としては「他人を尊敬できないのなら出て行け!」すなわち「差別をするような人間なら出て行け!」と言ってます。

それにしても本気度100パーセントスピーチですよね。ことばだけでなく語っている眼差しからもそのしんけんさがビシビシ伝わってきます。

さらには、スマホに録画させて教訓として忘れずに持っておけというところが、差別をしてはいけないということを強く信念づけさせたいという校長先生の熱いメッセージを感じます。

 

「多様性の力があるからこそ我々は強くなる!」のメッセージ

このスピーチの中で「get out」の他にくりかえし聞こえるのが「diversity」です。

「diversity」とは「多様性」という意味で、「幅広く性質の異なる群が生存すること」(ウィキペディア「多様性」より引用いたしました。)です。

校長先生のジェイ・シルべリア中将が「多様性の力」について訴えている部分で特に力強く話しているところを抜粋してみました。

・・・the power of us as a divers group, the power that we come from all walks of life, that we come from all parts of this country, that we come from all races, we come from all backgrounds, gender, all makeup, all upbringing. The power of that diversity comes together and makes us that makes us powerful.・・・・・・・ This is our institution and no one take away our values.

以下、上文の和訳です。

多様性を備えているグループとしての我々の力、様々な境遇から集まり、国内のいろいろな場所から集まり、あらゆる人種、あらゆる背景、性別、あらゆる性質、あらゆる育ちの違う人間がこうして集まった力。その多様性の力が合わさり、そしてそれは我々はもっと強くさせてくれる。・・・・これが我々の組織で誰も我々の価値を取り去ることなどできない。

walks of life: 人生の歩み
makeup:(人の持った)性質 気質
upbringing: 育てる
makes us: 我々を〜させる
take away: 持ち去る 奪い去る

 

要するに「差別」という意識を「多様性の力」と考えていくと、今までとてもネガティブであったものがとんでもないポジティブなものに変わるという発見とともに「値打ちがあるもの」ということを認識できます。

SMAPのヒットソングにもあるように、みんなちがっててみんないいわけで、それぞれが違っているからこそ美しいわけですものね。

心の中ではわかっているのに、今までの偏見を今一度考えすことなく、自分たちと違っていたり少数グループだったりを、狭い心でもって差別化していく。。。

あらためて考えさせられる課題です。(私自身がとても偉そうなことを言えるほどできた人間ではありませんが・・・)

 

意外な結末:スピーチ後に発覚した思いがけない事実とは!

実はこのスピーチの原因となるものは、空軍士官学校の予備校の学生寮で黒人学生に対しての侮辱的なことばが学生の部屋のドアについている伝言板に書かれていたことから起こったものです。

ですが、捜査をしていくうちになんとこのことばは黒人学生の自作自演だということが判明しました。

なんかでもそれって、いまさらながらに「差別」や「いじめ」というものは我々が想像しているよりもっともっと根が深いと感じませんか?

誰かを差別する人たち・・・

被害者というレッテルを逆に利用しようとする人たち・・・

差別さえなければこのような事件は生まれ得ないことはたしかでしょうね。。。

 

まとめ

いかがでしたか?

できる先生におもいきり叱られたあとって、逆に背筋をピンと伸ばしたくなるような、いい叱られ方をした後の爽快感というものを私的には感じました。

原発事故やコロナなど見えない恐怖と戦っている今、どうしても不安が先立ってしまってつい通常とは違う思考や行動をとりがちです。

私ごとで恐縮ですが、個人的にはこのコロナ時、家族の都合で私は一人で過ごしています。(「私」とはこのサイトの管理人ケイスケの叔母です。)

ラッキーなことにシンガポールのコロナ対策はかなりしっかりしたもので私的には信頼しています。

でも正直言ってやっぱり不安です。

徒歩内にクリニックはありますが週末は空いていません。週末に具合が悪くなったら遠方にある病院に行かないといけません。そうなるとタクシーの運転手さんに拒否されるかもしれないし。。。問題が「感染」というだけに近所の人たちには助けを求められないし。。。。

自分自身の弱さと強さが毎秒ごとに交互に現れているような毎日を過ごしています。

でもとにかく乗りきらなきゃ! だってそれっきゃないですから。。。

だから乗りきります!!!

このコロナ時を一人でお過ごしの方がいらっしゃったら、決してあなただけではありませんよぉ〜!

元気を出して、手を洗って、おもしろいものでも見てバカ笑いして、

この荒波をのりきりましょうねえ〜!

 

今日もさいごまで読んでくださいまして、

どうもありがとうございました!!!

 

 

 

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